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句読点や記号 punteggiatura
現代では、「書く」ということ自体が減っていますが、語学を学ぶならやはり知っておきたい句読点の使い方。適切な場所に使えることで、分かりやすい文章を書くことができますし、知っていることで、文章の内容を理解しやすくなります。
いずれもパソコンやスマホなどで入力する場合、句読点や記号を用いた後には、半角スペースを挟んでから次の文字を入力します。
【 . 】ピリオド punto fermo
- 文の終わり
Io sono giapponese.
わたしは日本人です。 - 略語に
Sig. = Signore 〜氏
Sig.ra = Signora 〜夫人
Sig.na = Signorina 〜さん(お嬢さん)
Prof. = Professore 先生(男性)
Prof.ssa = Professoressa 先生(女性)
A.C. = Avanti Cristo 紀元前
【 , 】カンマ virgola
- 2つの文を分けるとき
Se vieni a Tokyo, passa a trovarmi.
東京に来たら、(わたしに会いに)寄ってね。 - sì と no の後に
Sì, ho capito.
はい、分かりました。 - “ma”、”anzi”、”però”、”tuttavia” の前に
Vorrei mangiare i dolci, ma sono a dieta.
甘いものを食べたいけど、ダイエット中なの。 - 呼びかけの言葉を分けるとき
Mario, vieni qui!
マリオ、こっち来て! - 間投詞の後に
Ahi, che male!
痛っ、痛いなぁ。 - 列挙するとき
In Italia ho visitato molte città: Roma, Firenze, Napoli, Milano e Venezia.
イタリアではローマ、フィレンツェ、ナポリ、ミラノ、ヴェネツィアとたくさんの町を訪れた。
*列挙の最後は、カンマではなく e を使うことに注意。 - 同格の言葉を分けるとき
Haruki Murakami, famoso scrittore giapponese, è nato a Kyoto.
村上春樹、有名な日本人作家だが、彼は京都に生まれた。
Haruki Murakami と famoso scrittore giapponese が同格 - 挿入句の前後に
Mario, mi pare, tornerà domani a prendere il suo libro.
マリオは、わたしが思うに、本を取りに明日戻ってくるだろう。
【 ; 】セミコロン punto e virgola
カンマよりは長く、ピリオドよりは短い区切りを示し、同じような作りの節を分けるときに用いられます。
Martedì visiteremo il museo; mercoledì, dopo aver fatto colazione al caffè sulla piazza, ci dirigeremo verso il mercato locale; giovedì, se il tempo lo permette, faremo una gita in montagna.
火曜日には博物館を訪れる予定です;水曜日には、広場のカフェで朝食を取った後、地元の市場へ向かいます;木曜日には、天気が許せば、山への小旅行をする予定です。
【 : 】コロン due punti
コロンは3つの使い方があります。
- 引用や直接話法
Lui mi disse: “Avevi ragione.”
彼はわたしに言った。「きみが正しかったよ」 - 前の言葉の説明
Ho conosciuto Anna: l’amica di Mario.
わたしはアンナと知り合った。あんなはマリオの友達である。 - 列挙の導入に
Mario sa parlare molte lingue: inglese, spagnolo, francese, tedesco e giapponese.
マリオはたくさんの言語を話せる。英語、スペイン語、フランス語、ドイツ語、日本語である。 - 結論を伝える
Mario ha premesso il pulsante: la televisione si è accesa.
マリオはボタンを押したので、テレビが点いた。
【 ? 】疑問符 punto interrogativo
クエスチョンマークは、疑問文の最後に用います。
Che ore sono?
何時ですか?
【 ! 】感嘆符 punto esclamativo
感嘆文の最後に用います。
Stai zitto!
黙ってて!
【 … 】三点リーダー puntini di sospensione
会話の中断を示す
Non dovevo dirtelo, ma…
きみにそのことを言うべきじゃなかったんだけど…。
【 ( ) 】丸括弧 parentesi tonde
- 省略されて無くても本文には差し支えないが、有ると参考にできたり情報の正確性を与えられる内容を囲む
Marco (che di solito è coraggioso) è subito scappato via.
(いつもは勇気ある)マルコが逃げた。
Il monte Fuji (3.376 m.) è il più alto del Giappone.
富士山は、(その標高が3,376メートルで)日本一高い山である。 - 引用文・参考文献の情報を囲む
Gli occhi non davan lacrime, ma portavan segno d’averne spese tante (Manzoni A., I promessi sposi, 1827).
目には涙はなかったが、たくさんの涙を流した跡があった。(アレッサンドロ・マンツォーニ、『いいなずけ』、1827)
【 [ ] 】角括弧 parentesi quadre
- 丸括弧の中の情報に注釈を加えるとき
Parleremo più avanti di questo argomento (ogni lunedì [compreso capodanno] un nuovo articolo).
このトピックについては後ほど[毎週月曜日(正月を含む)に新しい記事を掲載]。 - 引用文に注釈を入れるとき
Era [Anna] figlia di un banchiere.
彼女(アンナ)は銀行家の娘だった。 - 辞書内で発音記号を表示するとき
famiglia [faˈmiʎːa] - 引用文が長い場合、途中省略を […] で示す
Quel ramo del lago di Como, […], tra un promontorio a destra, e un’ampia costiera dall’altra parte. (Manzoni A., I promessi sposi, 1827).
コモ湖の支流は〔中略〕右側の岬と反対側の広い湖岸との間で〔中略〕。(アレッサンドロ・マンツォーニ、『いいなずけ』、1827) - 著者注、訳者注などを示す略語を入れる。
[N.d.A] = nota dell’autore
N.d.A. = 著者注
【 ー 】ダッシュ trattino lungo / lineetta
ハイフン( – )より長い
- 直接話法に用いたり、その会話の説明をするとき
ー Dunque voi sapevate…? ー disse Renzo.
「ところでご存じだったのですか?」レンツォが言った。 - 丸括弧と同じように挿入句として
Mi sembra — per essere sincero — che questa torta non sia venuta bene.
どうやら、正直なところ、このケーキはうまくいかなかったようだ。
【 – 】ハイフン trattino (breve)
- シラブルの区切りとして(改行時にシラブルで区切るときも)
a-zio-ne - 関係した2つの数字の表に
il 7-9 aprile
4月7日から9日 - 2つの名詞や形容詞の組み合わせに
Emilia-Romagna
エミリア=ロマーニャ州
Dizionario italo-giapponese
伊和辞典
【 * 】アスタリスク asterisco
- その単語に関する注や説明があることを示す
- 意図的に隠したい文字に用いる
Lo scrittore nacque nel paese di ***.
作者は○○町に生まれた。 - 最近では、両方の性を兼ねた語尾変化を表すために用いられることもあります。
Un saluto a tutt* (= un saluto a tutti e tutte)
大文字 maiuscola
文字を大文字にするルールがあります。重要なものをいくつか見ておきましょう。
- 文の最初の文字
Io sono giapponese. - 固有名詞の頭文字
Roma、Giappone、Dante Alighieri - 敬称の Lei とその補語代名詞 La、Le の最初の文字
- ローマ数字
XXI
21
ちなみに、英語では曜日や月を大文字で書きますが、イタリア語では他の単語同様に小文字で書きます。